- 題名
- 朝の手紙 - 42 -
- 登録日
- 2015/10/05
- 内容
今まで会社を経営していながら、気になっていたものの一つは、企業の興亡盛衰に関することです。ある企業は重大な岐路に置かれても、適切な意思決定により企業を発展させますが、ある企業はそのようにできず、それ以上は発展出来ない、あるいは歴史の中に消えてしまいます。
私にとって企業とは生物であるため、常に内部と外部の変化を経験し、その変化に対して敏感に適切な反応をしようと努力してきました。
過去を顧みると、97年のIMF、2008年の金融危機など、世界経済が大きく揺れ動いた時もあったし、私たちが属しているIT産業と顧客たちの変化、PC時代の登場と衰退、スマートフォンの登場と、その市場の飽和によるParadigm shift、為替の変化、PCB技術の変化と革新など、数多くの挑戦と私たちの反応がありました。
私は今、私たちに向かって押し寄せてくる新たな挑戦を見ながら、それに合った新しい反応を皆さんに提案したいと思います。
それは、他でもない「私たちの知力を養おう」ということです。
「もしひとりなら、打ち負かされても、ふたりなら立ち向かえる。三つ撚りの糸は簡単には切れない。」 伝道の書(口語訳)、4章12節
我が会社は、中小企業から出発して大企業に成長すると共に、重要決定事項に関する権限の相当部分をempoweringされ、1人から複数の人に、そして、teamに大幅に移譲されてきました。過去では限られた数人の実力と知力により、会社の重要事項が決定されたものが、今ではteam managementの決定へと変わりました。
シムテック人の皆さん、
私たちの企業環境はどれほど急速に変化し競争が加速かされているか、この手紙を書いている今も驚くほど、大きな変化のど真ん中に私たちは置かれています。
長期低成長とdown-turnマーケット環境で、会社はどのような力でこの変化に立ち向かい、戦いから勝つことができますでしょうか。
マーケティング?品質? 納期? 価格?
誰もが出せる答えですが、これはまた、誰にでもできる方法です。私たちが他者との差をつけるためには、それ以上の何かが必要であり、それが「会社の力」です。
つまり、各自の知力が集まって作り出す「知識の総量というpower」が我が会社の競争力になります。
各自の向上した実力と知力が集まって集団知性化(collective intelligence)となり、絶えず変化するmarketと顧客のニーズ、そして競争相手の挑戦に正しく反応するべきです。
私たちの競争相手を見てください。世界最高の企業です。
彼らもまた、最高の集団知性で武装して私たちと競争しています。今は、数人の知力ではなく、皆さん全ての知力を合わせた総量で、相手と真剣勝負をする時になりました。
かといって、私たちの目標は、決して競合他社に勝つことだけはありません。お客様のどのようなニーズにも柔軟に対応できる実力を培養して本当の意味でPCBでより良い世界を作ることです。
これが、7月2日の竣工式をもって開院したシムテック研修院の設立目的です。そこでシムテック人に合った教育が行われ、 各個人の知性が継続的に上向発展するべきです。今現在の自分が持つ知識、知力に安住せず、むしろ自分をより謙虚にすることで、私たちの実力と人柄が絶えず大きく、深く、満ちていくことを願っています。
もう秋になりました。皆さん、季節の変わり目の時期に、体調に気をつけてください。それでは、私のお気に入りの暗唱で、今日の朝の手紙を終らせていただきます。
「兄弟たち、わたし自身は既に捕らえたとは思っていません。なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、神がキリスト・イエスによって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです。 」 ピリピ人への手紙 3章13、14節
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