- 題名
- 朝の手紙 - 20 -
- 登録日
- 2006/06/04
- 内容
タイミング(Timing:時)とは、完熟したリンゴが落ちる時で、チャンス(Chance:機会)は、その時にそのリンゴの木の下にいること。
今日の手紙は、今回の6月末に竣工されるオチャン(梧倉)のR&D centerを建てる理由に関する話です。それは今年のスローガンである「Technology only」に向けた、より具体的な決定でもあります。ここで私たちが見逃していけないことは、上記で申し上げた「タイミング」と「チャンス」に対する明確な理解です。
1987年創業から今までシムテックを経営してきた中で下した、様々な決定を顧みると、大きく二つに分けられます。
一つは、私たち自らの選択と決定で、皆さんと私が様々な状況下で、私たちに訪れたチャンスを逃がさないように、会社の為に最善を尽くした場合です。
もう一つは、私たちの顧客の選択と決定で、私たちが彼らに合った戦略的パートナーとして選ばれるまでに、耐えながら待たなければならなかった状況です。今では、生産現場となった第1工場二階の隅にある私の部屋で過ごしながら、皆さんと一緒に夜間作業をしながら、真夏の夜の熱気の中で、生産性の向上に邁進していた時期がありました。
また、第2、第3、第4工場を続けて建設し、計画していた生産量に合わせる為に最善を尽くしていた製造、技術、支援等、一人ひとりの汗と情熱を皆さんは覚えていると思います。
このようなことが私たちの最善の決定であり、努力であった一方で、私たちの組織の各部分に良い人材が入り、彼らがその組織でしっかり成長するまで長い時間に耐えて待たなければなりませんでした。
また、私たちが開発した製品の市場が到来するまでは、待たなけれればならず、BOC製品の場合は、約10年も待っていた市場であることを皆さんもよく知っていると思います。
前述の二つの調和が私たちにとって最善の選択であったと信じています。
伝統的に競争が激しいPCB業界は、顧客からの注文生産である技術集約型の装置産業です。
つまり、顧客の選択(customer's choice)がこの仕事の始まりになります。
したがって、私たちの競争力とは、他ならない「顧客が必要とするものを提供できる能力」です。
言い換えれば、技術、製造競争力、生産キャパシティー(capacity)、品質、カスタマーサービス(customer service)、顧客とのコミュニケーションにおける競争力を持っているかどうかということです。メモリモジュールのPCB市場で世界1位に証明された私たちの競争力に、今は過去に存在もしていなかったサブストレート(substrate)市場が新たな挑戦として近づいてきました。 私たちは、この機会を活かす為に最善を尽くしており、今後、顧客の選択を待つことになります。
「PCBの進化」で表現される半導体用サブストレート(substrate)は、技術面でも1980年代初頭の半導体の4インチwaferと回路線幅がほぼ同じレベルまで来ていることは周知の事実です。ここに次世代のサブストレート(substrate)技術先占開発の当為性があります。
このサブストレート(substrate)市場でも占有率1位を達成する為に、会社の全面的な支援を背景に、エンジニアが自由に研究、開発できる基礎を作ることが、今回のR&D center設立の趣旨です。
ここで、私たちは
一つ、顧客が希望する次世代技術、二つ、私たちの会社の現在と将来の製造競争力を高める技術の開発に焦点を合わせて、競争他社のR&D centerとの差別化を図ることになります。私たちのR&Dは研究の為の研究を行ってはいけません。
私たちの戦略である、PCBの選択と集中が色んな経路を通して成功的であると検証されたように、私たちのR&D centerも、他の全ての競合他社の R&D center と比べ、確実に差別化させたいと思います。
私たちは顧客に必要とされ、1〜2年後に量産される技術のみに、選択と集中を行っていきます。皆さん、
チャンスは既に私たちの前にもう来ています。
この機会を逃さず、落ちるリンゴを鷲掴みのように受け取り、かご一杯にすることは、間違いなく私たちの役割です。
顧客が望む技術の開発を通して、私たちの顧客の選択が常に私たちであるようにしましょう。製品の選択と集中で始まった私たちの差別化戦略が、技術の選択と集中につながることが、この限りなき競争のサブストレート(substrate)市場において、シムテックの生存戦略になると固く信じています。
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