- 題名
- 朝の手紙 - 16 -
- 登録日
- 2004/09/19
- 内容
「光が多いところでは、影も強くなる」ということわざがある。いくら良いものであっても、それが持つ暗い面が必ずあるという意味である。例えば、機動力ばかりに力を入れたら、方向性と深さが揺れてしまう。目上の人を敬う美しき伝統を守るあまり、若い世代の斬新な発展を妨げる権威主義になる。リーダーよ!あなたの言葉と行動の一つ一つが人にチャレンジする勇気を与えたなら、それと共に傷をつけることもあるとのことを肝に銘じて欲しい。あなたが自ら長所と考えているものも、それがあなたの足を引っ張る最も致命的な弱点であるかもしれない。- ハン・ ホン 「刀とさや」 -
今日は私たちのSIMMTECHを率いるリーダーが見落としやすいリーダーシップの死角地帯、すなわち、「リーダーシップの影」について私の考えをまとめてみます。
プリズムを通過した光が虹の七色をあらわすことを私たちはよく知っています。もし誰かが、光の色が何かと尋ねると、私たちはすぐに七色と答えるでしょう。
私たちの性格や個性もこのようなことであると思います。
各個人の中にある様々な性格や個性を認めれば、彼らが作る組織もきっと多様性を持つと思います。その多様性をコントロールしながら私たちの共通の目標を果たしていくことがリーダーシップであるなら、その過程でメンバー(フォロワー、FOLLOWER)に意図していなかった傷を与えることが「リーダーシップの影」と言えます。
組織を率いるリーダーが、もしある一つの階層の意見だけを代弁するか、偏った決定を下すとしたら、そのリーダーシップの影は彼を信じて従うメンバーとの信頼にひびを入らせ、組織のチームワークに致命的な損失を招くこともあります。
私自身も常にこのような面において至らなさを痛感しながらシムテックを率いています。私が下した多くの決定、正しいと自負する数多くの決定の裏側で、私を信じて従い、忠告する同僚らに言い過ぎたり配慮の欠けた態度を取ったりして彼らの心に傷をつけることが度々ありました。それを反省し、その影を最小限にすることに努めています。
皆さんも各自に任された仕事を遂行する中で、あなたのメンバーに意図してしなかったリーダーシップの影を持っていると思います。 それは卑屈でも傲慢でもない、真の勇気です。私が幾度も繰り返されながら、反省して悟ったことの中の一つは、なるべく最後までフォロワー(FOLLOWER、メンバー)の話に耳を傾けるように努めることが、リーダーシップの影を減らすことに大いに役に立つということです。
ある日、私たちSIMMTECHの最も優れた人材の中の一人が会社を退職しようと心を決め、私にお別れの挨拶をしに訪ねて来たことがあります。腹を割って話をした長い時間の前半は互いに会話をしましたが、後半には彼の話の腰を折らず、最後まで耳を傾け、聴きました。
ついに私たちは互いに我が会社シムテックに深い愛があることが分かるようになり、彼がその時に流した涙を見て、私は必ずシムテックを「本当に良い会社」にすると決心しました。彼は今も私たちと一緒にいますし、今日のシムテックを作りあげた誇らしい人材の一人です。
もう一つは、リーダーが持っている否定的な感情やストレスが、業務とそのメンバーに影響を及ばさないように絶えず努力する節度が必要であることです。感情の興奮状態は判断力の低下を招き、すぐに刺激的かつ乱暴な言葉を使用するようになり、相手に取り返しのつかない傷を与えます。 私たちは、誰しもが完璧にはなれませんが、感情は弛まない反省と努力でコントロールすることができると確信します。
シムテックを率いる皆さん、リーダーシップの影が私たちのメンバーに否定的な要素になることは事実でありますが、私たち自身が謙虚さと相手に対する愛と配慮でこれを最小限に抑えることができます。これにより、私たちが追求する仕えるリーダーシップが完成できると信じています。
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