- 題名
- 朝の手紙 - 12 -
- 登録日
- 2003/10/13
- 内容
21世紀に入ってから産業と技術がさらに高度発達するにつれ、各分野の細分化された専門知識を持つ「専門家」が登場することになりました。 これは、企業にも当てはまることで、ニッチ・マーケット(niche market)をターゲットとする「専門化」した企業が続々登場しています。今日は私たちの会社が10月1日にHDI、SPS、そして経営支援事業部に組織を変えた背景について説明します。
一つ目は、組織をより「専門化」させ、特化した企業に進むことです。
顧みると、90年代初,シムテックを半導体用モジュールのみを専門的に生産する会社にしようとの決定は、私が今まで下した決定の中で最も難しかったものの一つでした。当時の顧客であった米国・ヨーロッパの屈指の通信機器メーカーと苦心の末に取引を中止するという困難な決断でしたが、それが今のシムテックが存在するための正しい決定の一つであったと言っても過言ではありません。
また、90年代半ばのサブストレート(Substrate:基板)事業への参入決定、清州に第3工場建設の決定など、一貫して特化した道を歩み、製造競争力を培いました。サブストレート事業は、私たちにいくつもの試練を与えたことは事実ですが、今後、成長性と収益性の面で我がシムテックの発展に大きな軸になることを確信しています。また、既存の顧客の他に、半導体のフロントエンド(front-end)であるファブ(FAB:チップの製造工場)が主な顧客と予想されるので、さらに半導体に近い(Semi-conductor Oriented)PCBになりました。したがって、今回のSPS事業部の独立は、今まで私たちシムテックで苦楽を共にした仲間のうち、半導体産業からの人材が主軸になり、今までのPCBの経験と過去の半導体経験を調和させ、より専門化した事業部を作ることにその意義があります。二つ目は、中国に負けない工場作りです。
皆さんもご存知のように、PCB産業の製造競争力も他の産業と同じく、既に中国に相当の部分を追い越されていることが事実です。一般の多層基板はもちろん、レーザードリルを利用するビルドアップ基板まで、既に中国はかなりの競争力を持っています。しかし、私たちのファイン・ライン・パターン(Fine Line Pattern)での製造競争力こそ、更に特化した市場を選択・集中していけば、比較優位を守り続けていけると確信します。つまり、HDI事業部は、今後の次世代モジュール市場、B2it を用いる次世代ビルドアップ市場で引き続き優位を守っていき、SPS事業部では、既存のCSPとFBGA市場、そして次世代の技術であるB2itビルドアップBGAで継続的に優位を保てられるでしょう。
二つの事業部の技術と製造が次世代技術でシナジー効果を出すことが出来れば 、名実共に世界でトップクラスの PCBの会社になると思います。
シムテックを率いる皆さん、
部長が一本一本の木に真心を注ぐ専門家であれば、役員は、部長が手に負えない病気の木までも面倒を見てあげ、森を作り、最高経営陣は、その森を健康に育て、大きな山林にする役割であると、前回のTMTでお話したようにHDI、SPS、二つの事業部が検証された製造競争力で前から導き、経営支援事業部が後ろからサポートしていくようにしましょう。既に「本当に良い会社」という標識は、私たちの目の前に見えてきました。
一緒に、一生懸命に、走っていきましょう。
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