- 題名
- 朝の手紙 - 55 -
- 登録日
- 2025/01/10
- 内容
シムテック家族の皆さん、
2025年、我々は今年で設立38周年を迎えます。私にとって、私たちの始まりだった 1987年はまだ記憶に新しいです。その1987 年は、世界の電子業界と我が社シムテックにとって特別な年でした。
先ず第一に、サンスン電子のイ・ゴンヒ(李 健煕)会長がサンスン電子の第2代会長に就任した年でした。
第二に、平社員からスタートしたアンディ”・グローブ(Andy Grove)氏がインテルのCEOに就任した年でした。
第三に、モリス・チャン(Morris Chang)氏がTSMCを設立した年でした。
そして、我が社シムテックが創立された年でもあります。私たちの過ぎ去った40年間のビジネスサイクルを振り返ってみますと、およそ4年周期でアップターン(Upturn)とダウンターン(Downturn)が繰り返され、10年ごとにスーパー アップターン(Super Upturn)とスーパーダウンターン(Super Downturn)が発生していました。そして、20年周期の新しいパラダイムが生まれました。
最初の新しいパラダイムは、1980年代後半から2000年代半ばにかけての「PC(Personal Computer)の時代」でした。
二つ目は、2000年代半ばから2020年初めにかけての「スマートフォンの時代」でした。
そして現在、私たちは2022年11月、ChatGPTの出現によって始まったAI(Artificial Intelligence)時代に差し掛かっています。三つ目の新しいパラダイムは、我々の想像を超える大きな変化です。
イエスの誕生以前と以降をBCとADに分けるように、人類の人生がAI以前と以後に分かれると思います。
このように私たちに大きな衝撃を与えた新しい時代を迎え、私たちは現実を冷徹に分析し、正しい反応をすることが重要だと思います。
実は、AI時代以前と以後には共通点と相違点があります。共通点とは、待つことが必要ということです。 注文生産が私たちの本業であるだけに、 お客様と一緒にアップターンマーケット(Upturn Market)の到来を待つ忍耐力が重要です。そして、選択と集中が必要です。アップターンマーケット(Upturn Market)の到来を待っている間、やらなければならないことは必ずやる、やってはいけないことは絶対にやらない、そしてお客様と歩調を合わせていくことが肝心です。これがAI時代以前と以降において変わらない共通点です。
相違点とは、AI時代には選択と集中だけでは足りず、私たちはお客様の仕事に対し今まで以上に積極的に参加することが必要ということです。今の我々のお客様は、不特定多数ではない特定少数のため、AI時代を生き抜くためには、お客様が多方面で開発している新製品分野に私たちも積極的に参入すると同時に、それ相応の実力と技術力も併せ持たなければなりません。
例えば、Advanced Packagingのような分野に参入できる技術力を確保していかなければなりません。
さらに、例えばRF PCBやSLPなどの私たちが今まで参入できていなかったお客様の主力ビジネスの分野にも、積極的に参入していかなければなりません。最後に、BOC、CPGなど、これまで私たちが目を向けていなかった低価格製品群に対しても参入して挑戦していかなければなりません。このような参入と挑戦に成功するためには、全員が経営陣からの業務指示を十分理解したうえで、自分の同僚や部下に説明することができて、協力して実行に移せなければなりません。即ち、一丸となって行動しなければなりません。
2024年度第2~3四半期のアップターン(Upturn)の勢いを維持できていないまま、第4四半期からのダウンターンマーケット(Downturn Market)の状況が今でも続いています。現在のダウントンマーケット(Downturn Market)の状況は、非常に深い谷の「デスヴァレー(Death Valley)」と呼ばれています。私たちがデスヴァレー(Death Valley)を抜け出すためには、どのような戦略が必要なのでしょうか?
私はこの谷を抜ける為の私たちの戦略は、「実力」と「打たれ強さ」だと思います。「実力」とは何でしょうか?
若い世代の情熱と覇気、先人世代の経験と知恵が調和を成し、昨年末私たちシムテックが見つけ出した「突破口アイテム」を素早く実行してラインに投入すること、まさにそれこそが今年の経営スローガンである「Fast Win」です。「打たれ強さ」とは、どうすれば鍛えられるのでしょうか?
「打たれ強さ」は、打たれるほど強くなるそうです。過去40年間、私たちは何度もデスヴァレー(Death Valley)を乗り越えてきました。会社内と外部からの数多くの試練と苦難を乗り越えてきたその経験こそが私たちを強くしてくれたのです。この「打たれ強さ」を持って恐れることなく前進し、谷を抜け、たどり着いたそこに用意されている「ご褒美」を眺めつつ、挑戦していかなければなりません。シムテックは私たちだけのものではなく、私たちとひいては私たちの次の世代の未来であります。必ず成功に導きましょう。
最後に、聖書の詩篇第23編を引用し、このメッセージを終わりにします。
"たとえわたしは死の陰の谷を歩むとも、わざわいを恐れません。あなたがわたしと共におられるからです。あなたのむちと、あなたのつえはわたしを慰めます。あなたはわたしの敵の前で、わたしの前に宴を設け、わたしのこうべに油をそそがれる。わたしの杯はあふれます。"
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